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商店街探訪 〜亀戸編〜

アジア化と共存する老舗商店街

亀戸五丁目中央通り商店街

 

 

亀戸の大動脈と言える明治通り。そして、今では珍しい存在となったワンマン二両編成の東武亀戸線。この2つの線を結ぶように東西660メートルに渡り連なる商店街が「亀戸五丁目中央通り商店街」です。

 

 

 

地元では「中央通り商店街」として親しまれるこの商店街のルーツは戦後にまで遡ります。東京大空襲で一面焼け野原となった亀戸五丁目界隈では、戦後早々に商いが始まり、「亀戸五丁目中央通り会」として活動を始めたそうです。

 

そんな亀戸五丁目中央通り商店街、足を踏み入れてみると中国をはじめとするアジア圏の食材を扱う商店が点在し、通りを歩けば外国語での会話を耳にします。

 

 

 

「そうなんです。この通りには、中国をはじめ、海外の方が増えてきています。明確ではないのですが、亀戸の土地が比較的安く、住みやすい街であることが移り住む人が多い理由のひとつでしょうね。そして、亀戸が野菜などの物価が安いことを知った飲食店経営の外国人が買い物に訪れているようです。とはいえ、亀戸五丁目中央通り商店街には、昔ながらの肉屋さんや、町の電気屋さん、総菜屋など、商店街らしいお店が現役でご商売をされています」

 

こう教えてくれたのは、商店会長である平澤 清さん。ご自身は商店街の中で洋菓子店「モンレーヴ」を営んでいます。

 

「商店街の表情が変わっても、魅力ある場所であることが重要だと思います。多くの人が集い、賑わってくれることが願いですね」

 

そんな平澤さんに紹介いただいたのはモンレーヴの数軒隣にある餃子専門店「藤井屋」。亀戸で餃子といえば有名な「亀戸ぎょうざ」もありますが、地元の方のみならず、遠方からの常連さんが多く、メディアにも度々登場する「藤井屋」さんは毎日その日の分だけ手作りすることで知られる名店です。

 

 

 

 

「お店を開いたのは10年前です。平澤さんもおっしゃる通り、物価が安かったことが亀戸を選んだ理由ですね。餃子のバリエーションや、干しエビを加えた特製ソースが話題となり、お客様が増えました。そして、テレビでもご紹介いただく機会が増え、なんとかやってこれました。看板メニューはこのチーズ餃子です。試行錯誤の末に、表面のチーズがカリッとした食感と、具に混ぜたチーズのクリーミーさを楽しんでいただける餃子ができました。ぜひお試しください」(藤井屋店主・藤井敦士さん)

 

 

開店前に店主自ら客席で餃子を包む様子は中央通り商店街の日常風景

 

 

 

雑誌やテレビにも取り上げられるチーズ餃子(630円)

 

 

下町の商店街というと、昔ながらの商店が代々暖簾を守っているイメージですが、海外の文化が参入するのは時代の流れ。そんな変化のなかでも、お客さんに喜んでもらえることを第一に考えるお店があるからこそ、地域の方は商店街に足を運ぶのでしょう。亀戸五丁目中央通り商店街はそんなことを気づかせてくれる商店街でした。